新校舎整備計画
聖光学院は平成23年(2011年)度より3年計画で現在の校舎を段階的に全面建て替えします。
平成26年(2014年)11月15日に竣工いたしました。
整備計画コンセプト
学校は文化を創るところです。校舎それ自体も聖光文化を象徴しているものでありたいと思います。
また、聖光の教育を受ける生徒、卒業生は聖光文化の担い手であり、これを継承、発展させる、将来の「高尚、かつ、有能なる社会の成員」であるはずです。
これらの観点から、新校舎は「文化を創る」を合い言葉に計画しました。
同時に、向後50年経っても100年経っても、「人類普遍の価値」を伝え続けるために、強くて優しい「紳士」のような、構造的には強固だけれど、見た目や環境にはやさしい「100年建築」を目指します。
基本計画の目標
上の考え方を実現するために、具体的な四つの目標を立てました。
- 1.健康で快適な空間を目指します。
- 2.環境に配慮し、横浜・山手の町並みにも調和した景観を心がけます。
- 3.さまざまな工夫をこらして、学習に資する校舎を造ります。
- 4.永く賢く使える、寿命の長い建築を目指します。
基本計画の概要
これらのコンセプトや目標のもと、新校舎の基本計画を策定しました。
本計画では、おおむね校地の北側(図では右側,山手駅側)に校舎を置き、南側域を運動エリアとします。
これによって、グラウンドの東西方向(左図では上下方向)の幅を70mにまで広げることができました。
校舎は4階建てで、中心に中庭があります。中庭を取り囲む各棟を、中学教室ゾーン,高校教室ゾーン,特別教室ゾーン,管理ゾーン,宗教ゾーン,講堂ゾーン,体育ゾーンなどにゾーニングして、同じ性格の施設同士が近接している機能的な配置としました。

新築校舎を特徴づける中庭は、普段は憩いのスペースであり、遊び場ですが、放課後はテニス部の活動場所となります。さらに聖光祭の時はイベント広場となるなど、いろいろな使い方ができるように工夫されています。
この考え方は中庭だけに限らず、あらゆる施設について多目的な使い方ができ、かつ専門的使用にも耐えうる仕様にしています。

体育ゾーンは、第1体育館(大),第2体育館(小),武道場,テニスコート,サッカー場,野球場,プールから形成され、聖光で行われている競技のほとんどで公式戦ができるだけの広さを確保しています。
そのグラウンドには人工芝を敷設して、長年の懸案であった卓越風による砂塵問題を解決しています。

太陽光や地熱など自然の力を生活エネルギーの一部に利用してエコな校舎にします。また、屋上緑化も積極的に推進して、見た目にも現実にも環境にやさしい校舎とします。
この基本計画を具現化する設計・施工は、戸田建設株式会社に依頼することになりました。
施工計画
戸田建設と協議して、本工事を2011年の聖光祭が終わった後から開始することにしました。
しかしその前に、準備工事として現在の屋外プールとラムネホールの一部を解体し、グラウンドに仮設テニスコートを作ります。
工事は2011年度から3年間に亘って、段階的に新築と解体を繰り返します。
そのスケジュールは概ね下表のとおりです。ただしこれは、あくまでも現時点における予定であって、諸般の事情から期間がずれることもあります。
工期 | 期間 | 新築部分 |
---|---|---|
第1期 | 2011.5 ~ 2012.3 | 中学棟,中央棟 |
~ 2012.11 | 講堂棟 | |
第2期 | 2012.7 ~ 2013.4 | 第1体育館 |
第3期 | 2013.3 ~ 2014.3 | 高校棟,特別教室棟 |
第4期 | 2014.3 ~ 2014.10 | 体育棟,サッカー場,野球場 |
新校舎入居時期(予定)
2012.4 | 職員室,事務室,50期,51期,52期 |
---|---|
2013.4 | 53期 |
2014.4 | 54期,55期,56期 |
2014.10 | グランドオープン |