聖光学院中学校高等学校

群読(国語)

 聖光学院では中学1・2年の国語に群読を取り入れています。群読とは、詩や古典などの文章を集団で読む朗読方法のことで、国語の実践として注目されている方法でもあります。グループで演出を考えて発表する過程で、それぞれの読みをぶつけ合い、深め合って行きます。さらには、その読みを表現するところまで高めることを目指します。これは、自己の読みと他者の読みを比べ、時には自分の読みを崩すことが必要となるという意味で、極めて有意義な時間となります。また、意見の対立など、グループにおける議論で立ち現れる様々な問題に出会うことを通して、各々のコミュニケーション能力を涵養し、リーダーシップを養います。
 聖光学院で行われる群読の特徴は、朗読の一形態としての一般的な群読ではなく、演劇的手法を学び、肉体表現を加えるところにあります。このようなポエトリーリーディングとパフォーマンスとを融合させた形で行われる群読を通して、〈自分は外からどのように見えているか〉ということを意識するようにもなります。自分では意識していないあらゆる動き(動かないことも含めて......)が、様々な表現として伝達されてしまうことを経験します。これらの能力や経験は、これからの社会生活を送る上でも大変重要なことだと考えております。